262の法則
どのような組織でも、2割の人間が優秀な働きをし、6割の人間が普通の働きをし、2割の人間がよくない働きをするという法則(経験則)を意味する語。
2-6-2の法則は、ビジネスにおいて、よく経営者視点で考えるときに用いられています。
でもこの考え方は、もっと幅広く活用できるのではないかと感じました。
リーダー側だけではなく、メンバー側の視点からも、2-6-2の法則を知っておくことは有効です。
この記事では、大学生視点で、学科など集団における2-6-2の法則について考えます。
とりあえず、成績上位2割という観点から捉えてみましょう。
Contents
なぜ上の2割を目指すべきなのか
大学生活が充実する
どのような大学生活を充実と考えるかは人によるかもしれませんが、シンプルに勉強を頑張ることは、1つの選択肢として良いと思います。
分かりやすいのは、研究室配属で好きな研究室を優先的に選べることや、就職で推薦を受けられること。
集団の上位に属していることで、これらの権利を得られるようになります。
もちろんこの権利だけで大学生活が充実するわけではありません。
でも、夢を叶えやすくなったり、将来の幅が広がるという観点からも、損ではないですよね。
さらに、成績は人生の充実にも繋がります。
どちらかと言えば、こちら側面の方が大きいかも。
大学生活の充実を、大学生の間に感じることは少ないかもしれません。
社会人になってから、充実した大学生活だったなと感じられる。
ここに価値があるのではないでしょうか。
好循環が生まれる
上の2割に属していると、モチベーションの維持が楽になります。
もちろん勉強内容が理解できており、置いていかれていないからというのも、理由の1つです。
でもそれだけではありません。
どちらかと言えば、勉強内容が理解できる仕組み、置いていかれない仕組みが自然と出来上がる、という感覚です。
例えば、友達から講義内容に関して質問を受けるようになります。
ここには2つのメリットがあります。
- 質問に答えることで、自身の理解がより深まる
- 自分1人では気づかなかった、違う観点からの思考が得られる
これらが勉強のモチベーションを高めてくれます。
また上の2割にいることで、いい意味で「自分はできる人だ」と錯覚します。
この錯覚の危険な側面に関しては後ほど述べますが、理解していれば問題はありません。
これもモチベーション維持においては、重要な役割を果たしてくれます。
高いモチベーションを保てていると、自発的な学習ができるようになります。
これこそが、好循環の仕組みが出来上がるということです。
下の2割で過ごすのは苦しい
「人生の夏休み」と言って自由な時間を過ごすのも否定はしません。
でも大学生の本分を忘れて、あまりにも自由に過ごしすぎると、後から後悔する日がやって来てしまいます。
特に精神面での余裕が無くなると、目先の不安ばかりに意識がいき、将来のことを考えられなくなってしまいます。
- 明日締め切りの課題をどう乗り切るか
- なんとか留年を避ける方法
これらは完全に余計な思考であり、時間の無駄です。
しかもその答えは、大抵がレポートのコピペやテストのカンニングですよね。
余計な不安や間違った行動を避けるためには、下の2割から脱出することが重要です。
上の2割に属することの注意点
浮かれないこと
上の2割というのは、所詮大学の学科内での話です。
とても小さな世界での話です。
そんな小さな集団のトップに立って威張っていても、ただのどんぐりの背比べでしかありません。
人間は下を見がちです。
下を見て、人をけなしがちです。
それは、自分が優位でいたいから。
でもそんなことをしていても、何も変わりません。
早く狭い視野から抜け出して、
- 努力を怠らないこと
- 常に向上心を持つこと
が大切です。
下に引っ張られないように
下を見がちだという話と関連しますが、周囲の5人の平均が自分だという法則があります。
年収、学力、性格などがその要素として挙げられます。
それだけ周囲の人から思考や行動などの影響を受けているということです。
つまり、この5人にどんな人を選ぶのかが重要。
今いる友達を捨てろと言っているわけではありません。
しかし自身にメリットをもたらさない友人と付き合い続ける価値が本当にあるか、再考の余地はありそうです。
下ばかりを見て、人をけなして、満足する。
そうやって下に見ている人との関係を深めていると、やがて自身もそのレベルに落ちていってしまいます。
その現実に気づかずに、さらに下を探すことを繰り返してしまうのは、とても悲しいです。
上の2割になるには
思考や価値観を変える
5人の法則の話の続きになりますが、逆に優秀な5人を選択することで、自分を変えることができます。
共に切磋琢磨して勉強を頑張りあえる友達、とでも言えば分かりやすいでしょうか。
少なくとも、パチンコに行ったり、誰かの家に集まって徹夜でお酒を飲むようなグループは避けた方が良さそうです。
ちなみに、周囲の5人が学科内の友達である必要は全くありません。
例えば、トレーニングジムでバイトをすると良いと聞いたことがあります。
トレーニングジムには会社の社長や投資家など、俗に言う上位層がよく訪れる傾向にあるからです。
高いお金を支払ってセミナーに参加しなくても、そのような方との接点を持つことができます。
もちろん接点と言っても、ただの接客程度ですから、直接話を聞けたりすることは無いかもしれません。
でも、雰囲気やオーラを感じられるだけでも、良い刺激となりそうです。
なお、自分が実践したわけではないので、あくまで参考程度に留めておいてくださいね。
(とても良いことなのですが、最近は一部の富裕層に限らず、幅広い層がジムを利用するようにもなっているそうですし。)
なにかのエキスパートになろう
勉強と聞くだけで拒絶反応を起こしてしまう人もいるかもしれません。
しかし勉強と言われて、なにも国語・数学・理科・社会・英語のようなものばかりをイメージする必要はありません。
もちろん学校で学ぶ5教科などは重要ですし、これらが他の学びの基礎となることも多いです。
でも嫌いなことや興味の無いことを続けるのは、ただの苦でしかありません。
何かに秀でる、何かのエキスパートになる。
その何かは何でも良いのです。
まずは興味を持てる何かを1つ見つけましょう。
その興味の持てる何か1つから、興味の持てる分野をどんどん広げていけばOK。
そもそも、大学はそれ自体が何かのエキスパートになるための場所です。
従って、受験時の学部・学科選びを間違えていなければ、興味のある分野について学んでいるはずです。
1つの講義などに絞っても良いので、まずは興味の持てる事柄を見つけ、そのことに関してエキスパートを目指しましょう。
学びを楽しもう
生涯学習のこの時代、学び続けることはとても大切です。
学習量と年収は比例する傾向にあるのも事実。
幸い、ネット上には無料で高品質な情報がたくさんあります。
少し前までは考えられませんでしたが、そんなよい時代になりました。
例えば、YouTubeにも学習コンテンツを投稿しているチャンネルが多数存在します。
YouTubeを娯楽として楽しむのも良いですが、学習コンテンツとして捉えてみるのも面白いですよ。
まとめ
入試でほぼ横1列のラインに並んで再スタートしたはずにもかかわらず、4年間のうちにできる人とできない人に分かれてしまいます。
これは東大に行こうが、同じです。(東大生ではないので断言はできませんが)
外から見れば「東大生=すごい」かもしれませんが、どんな集団においても、2-6-2の法則は存在します。
- まずは身近な集団で上の2割になる
- 視点を変えて、よりレベルの高い集団の中で上の2割を目指す
この繰り返しが重要です。